- 背景
- 北部市場では、機能の向上のため施設の増設工事が令和8年度から7年間かけて段階的に行われます。この工事に伴い、工事車両、資材置き場の確保等のため、現在駐車場として利用されているエリアの一部が使用できなくなります。
この駐車場は、産地からの荷下ろし、配送、他の市場への転送など、多様な目的で様々な車両が24時間出入りしており、工事期間中の動線確保や利用場所の調整が喫緊の課題となっています。 - 課題 (詳細)
- 駐車場での荷役はトラックの周りでフォークリフトが荷役作業を行うなど,通常の駐車場の利用と異なり、空いている場所を最大限利用する状態(タイムシェア)となっています。
特に職員が不在となる深夜から早朝にかけての時間帯は、その利用実態の把握が困難であり、「どういった用途の車か」「何時ごろ利用しているのか」といった詳細な情報が不足しています。
外部からの車両も多く、効率的な利用提案が困難な状況です。 - 求める解決策
- 着工前の現在の駐車場の利用実態を把握する手法を求めています。
特に、車両が「何のために来ているのか(荷下ろしか積み込みか)」、それに要する「作業時間」、そして車両周辺の「フォークリフトの動き」を捉えることで、深夜などの見えにくい時間帯の市場の活動を明らかにし、データに基づいた根拠をもって物流関係者の協力を得たいと考えています。 - 想定する
実証実験内容 - 荷役作業を伴う車両の動きを記録し、時系列に沿って可視化・分析することで、ほぼ満車状態といわれる駐車場の中にあるムダやムラのある利用法を見直し、より効率的な駐車場の利用方法や導線を検討。
- 実証実験
成功後の発展性 - 実証実験を通じて市場駐車場の利用実態が明確になれば、工事期間中の混乱を最小限に抑える具体的な対策を講じることが可能となります。
将来的には、閑散時間帯や未利用エリアの有効活用、さらには市場全体の物流効率化に向けた基礎情報としての活用も期待できます。 - 提案企業に求める
専門性 - ・カメラやセンサーを使った車や人の動作を検出する技術
・市場内での移動導線、滞留時間などのデータを分析する技術(単にビデオ撮影するのではなく、非専門家にも分かりやすい成果物(図表等)にする技術)
・分析結果から最適な配置や導線を見出す技術
- プロジェクトの進め方
打合せ方法 - ・週に一度程度のオンラインミーティングを基本とし、必要に応じて現地での打ち合わせや視察を実施したい
・市場の業務に配慮しつつ、柔軟な形式で密にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めたい - 提供可能な
データ・環境等 - ・昨年度の入退場車両数の調査データや市場図面
・実証実験のフィールドとして、北部市場の駐車場エリアや関係箇所を見渡せる場所の提供(カメラ設置場所の候補として、スロープ橋近辺や2階からの視点などがありますが、電源の確保については要検討) - プログラム終了後の
本格導入 - 実証実験を通して提案技術や解決策の有効性が確認でき、市場の課題解決に繋がると判断された場合、数年間にわたる整備期間中での導入に向けて検討を進めます。